疲れに鍼灸


最近は疲労による作業効率の低下や鬱病など精神疾患の可能性から科学的研究が進められていて、疲労専門外来などの医療施設も整備されつつあり、一般の人にも疲労解消に取り組むことの重要性が認知されるようになりました。健康であれば一晩睡眠をとれば解消できるはずの疲労が次の日に持ち越される。そして次の日、また次の日と疲労が蓄積し体が病んでしまう。ココでは鍼灸で出来ることを紹介します。

疲労には二種類ある
疲労には大きく分けて二種類あります。肉体的疲労と精神的疲労。それぞりに合わせた治療を行います
肉体的疲労
スポーツや肉体労働による疲労。筋肉や骨など運動器やグリコーゲンなどの栄養素の消耗と疲労物質の停滞。代表的の疲労物質は乳酸。ストレッチや負荷をかけない運動が有効。マッサージも有効。血液の循環を良くする目的の侵害刺激、つまり鍼治療も有効。
精神的疲労
主に人間関係のストレス。危険を伴う業務など集中力の酷使によるストレスが原因
自律神経の副交感神経優位の状態に保つことで疲労から解放できます。痛くないはり、熱くないお灸での治療が有効。
筋肉は自らは縮むことしか出来ない
筋肉は脳からの命令が神経を通じて届けられるとそれに従って収縮活動を行います。筋肉に出来ることはこれだけ。再び元の長さに戻すには別の筋肉を使って引っ張るしかないのです。引っ張る筋肉が弱いと元の長さに戻せないし、縮まったままでいると血流が悪くなり痛みを感じたり固まったまま動かなくなることもあります。
精神は五臓に宿る
東洋医学では体のすべてが五臓にによって支配されていて精神活動も脳内だけで起こる活動ではなく五臓の影響を受けていると考えています。例えば肝臓が悪くなるとイライラや怒りっぽくなるし、腎臓が衰えると恐がりになりおどおどするようになります。
鍼灸治療は経絡という「気」の通り道を利用し五臓を治療することが出来ます。落ち着きを取り戻し心が強くなります。こういった治療が出来るのは鍼灸治療の利点です。
鍼灸治療の目安
疲労の度合いにもよりますが 疲労を自覚されて鍼灸院の扉を開くわけですから かなり疲労の蓄積があると思います。ですから最初は続けて3・4回、その後週に1・2回で3〜4ヶ月治療に訪れては如何でしょうか。その間にもご自宅でお灸をして頂くと効果はさらに上がります。
生きてることを楽しむこと
疲労をほったらかしにしてため込んでいると免疫力が低下し病気になりやすいことが分かってきました。大切なことは如何にして疲労を解消させるか。趣味、スポーツ、おしゃべり、睡眠、それと鍼灸治療。皆さんそれぞれで自分に合った疲労の解消法を見つけてください。